エンジン不具合のF-35、条件付きで飛行再開を承認 米軍
(CNN) 米軍の最新鋭戦闘機F-35型機がエンジンの不具合で飛行停止となっていた問題で、米海軍と空軍当局は19日までに条件付きで飛行再開を認める決定を下した。
定期的なエンジン点検や飛行時間の制限などが条件となっている。敵レーダー網を回避出来るステルス機能を持つ同機には、海空軍と海兵隊の仕様モデルがある。日本やオーストラリア、韓国も次期主力戦闘機として導入を決めている。
同機は先月23日、フロリダ州のエグリン空軍基地の滑走路でエンジン付近で出火するトラブルを起こし、飛行停止措置が取られていた。負傷者はいなかった。
米国防総省のライト報道官は声明で、条件付きの飛行再開の決定について出火トラブルの根本的な原因の解明まで維持されると述べた。また、別の報道官であるカービー海軍少将は、英南部ファーンボロで開催中の航空ショーにF-35型機は参加しないと述べた。
同機のエンジンは、プラット・アンド・ホイットニーが製造。同社はエンジンの不具合について空軍当局と協力して調べていると述べた。同機の主要な製造元であるロッキード・マーチン社も飛行停止に伴う調査に参加していると語った。
F-35型機の開発費用は約4000億ドル(約40兆円)の巨額に達したとされ、コスト増加と製造遅延に長年悩んできた。
国防総省は最終的に2400機以上の納入を求めている。これまで製造された機数は大半がテスト用の100機以上で、最終の完成モデルが決まる段階にいまだ到達していないとされる。