有害アオコが発生、40万人が水道水飲めず 米オハイオ州
(CNN) 米オハイオ州北西部トレドの浄水場で有害物質が検出された。その正体は五大湖のひとつ、エリー湖で異常発生した有害な藻類、アオコだ。住民は安全な飲み水の確保に奔走している。
浄水場の水質検査で2つのサンプルからアオコが検出されたことを受け、当局は住民約40万人に、水道水を飲んだり料理に使ったりしないよう警告を出した。
オハイオ州のケーシック知事はトレド地域を対象に非常事態を宣言。州境を越えたミシガン州南東部にも影響が及んでいる。
トレド市内のスーパーでは2日早朝の開店前から、飲み水を買い求める住民の列ができた。給水車が到着したとのうわさに、容器を抱えて駆け付ける人々の姿もみられた。
当局は詳細な検査を実施し、2日夜までに警報を解除する可能性を示唆していた。しかし結果は3日朝以降に持ち越され、住民らは不安を抱えたまま夜を過ごした。
体調不良などの報告はないものの、コリンズ市長は「慎重過ぎるくらい慎重に対応する方針だ」と語った。
米海洋大気局(NOAA)によると、アオコに汚染された水を飲むと、吐き気や下痢、おう吐、急性肝不全などを起こす恐れがある。ただしオハイオ州緊急対策当局は、手を洗ったり大人がシャワーを浴びたりするのは問題ないとの見解を示している。
トレドには全州から水が運び込まれる見通し。市当局は無料配布も予定している。コリンズ市長は住民に「水が届いたらお知らせします」と呼び掛け、あわてて列に並ぶ必要はないと強調した。