容疑者の死、検視局は警官の首絞めが死因と断定 米
(CNN) ニューヨーク市のスタテン島で先月、男性がたばこを違法に販売した容疑で逮捕された際に警官に背後から首を絞められた後、死亡した問題で、ニューヨーク市検視局は1日、男性の死因は警官によるチョークホールド(背後から腕で相手の首を絞める行為)と断定した。
エリック・ガーナーさん(43)は7月17日、スタテン島でたばこの違法販売容疑で警察の取り調べを受けた後に死亡した。
当時の様子を撮影したビデオを見ると、ガーナーさんが両手を上げ、警官らに「触るな」と叫ぶと、その数秒後に、ガーナーさんの背後にいた警官が、チョークホールドでガーナーさんを歩道に押し倒し、うつぶせに寝かせた。その際、ガーナーさんは「息ができない」と連呼している。
ガーナーさんは近くの病院で死亡を宣告されたという。警察は、ガーナーさんは病院に運ばれる途中で心臓発作を起こして死亡したと発表した。
ガーナーさんには6人の子の父親で、孫もいる。これまで30回以上の逮捕歴があり、5月にも脱税たばこを販売した容疑で逮捕された。
ニューヨークでは警察に抗議するデモが行われ、デモ隊は逮捕時の警察の対応は過剰であり、犯罪行為と非難した。7月19日にはガーナーさんの友人や親族が黒人活動家アル・シャープトン氏と集会を開き、事件の徹底した捜査を求めていた。
ガーナーさんにチョークホールドを行った警官は、事件後に配置転換を命じられ、ニューヨーク市警が事件の捜査を行っている間、バッジと銃をはく奪されたという。ニューヨーク市警は警官のチョークホールドを禁じている。