米黒人少年射殺の警官は不起訴 暴動に発展
ミズーリ州ファーガソン(CNN) 米ミズーリ州ファーガソンで8月に10代の黒人少年が白人警官に射殺された事件で、同州の大陪審は警官を不起訴とする判断を示した。セントルイス郡の検察が24日に発表した。
不起訴の判断を受け、ファーガソンではデモ隊の一部がパトカーを破壊したり警官に瓶を投げつけたりするなどの暴動に発展。警察は暴徒に対して催涙弾を浴びせている。
この事件では8月9日、マイケル・ブラウンさん(18)がファーガソン警察のダレン・ウィルソン警察官(28)に撃たれて死亡。人種差別問題や警察の対応を巡って全米で論議を呼んでいた。
大陪審は物証や目撃者の証言について検討し、2日間かけて評議した結果、ウィルソン警察官が車内にいる間に2発の発砲があり、逃げたブラウンさんをウィルソン警察官が追いかけて、ブラウンさんがウィルソン警察官の方に向き直ったところでウィルソン警察官がさらに数発を撃ってブラウンさんを射殺したと認定した。
しかしマスコミなどで報じられた目撃証言の多くは矛盾があり、実際には現場を目撃していなかったり、人から伝え聞いただけだった証言者も多数いたりしたことが判明。また、ブラウンさんが両手を挙げていたのに撃たれたとする情報についても、目撃者の証言に食い違いがあったと判断した。