水道局職員、住民260万人用の貯水池で「放尿」 米
(CNN) 米サンフランシスコ市の公益事業委員会は12日までに、同市の水道局職員が市民約260万人に水道を供給する貯水池で「放尿」したことが判明し、無給の数日間の休職処分などの罰則が科される見通しであることを明らかにした。
この職員は施設の管理維持担当で、同委の職員が先月、現場で放尿を目撃していた。
この貯水池はサンフランシスコから東方へ約241キロ離れた「プリースト貯水池」で、約255万キロリットルの水量備蓄が可能。ただ、同委の広報担当者によると、不祥事が見付かった際は管理維持の作業の最中で水は抜いていたという。
市民に提供される水道水はすべて処理が施されるとし、放尿で公衆衛生が損なわれる危険性はなかったと指摘。しかし、今回のような行為は到底受け入れられないととがめた。
同広報担当者は貯水池などで働く職員に対し、トイレへ行く手間を省きたいならおしめなどを着用して勤務すべきと警告。「それが嫌なら、別の働き先を見付けて」と突き放した。
同貯水池は、サンフランシスコ湾岸地帯の住民用で、通常は未処理の水がためられている。水道水として流す前には塩素や紫外線を使った消毒が行われる。
貯水池での今回のような失態は昨年4月、西部オレゴン州ポートランドでも発生。この騒ぎでは19歳の人物が友人2人の助けを借りて隔離フェンスをよじ登り、約14万4000キロリットルの水があった貯水池に放尿していた。この模様は警備カメラがとらえていた。
同市当局はこの水が直接各家庭に流れる方式にあり、消毒の方途も見当たらなかったため全量を抜き取る手間を強いられていた。騒ぎを起こした3人は警察の捜査を受けていた。