切っても変色しない遺伝子組み換えリンゴ、米当局が承認
(CNN) 米農務省はこのほど、ぶつけたり皮をむいたりしてもその部分が茶色くならない遺伝子組み換えリンゴを米国で初めて承認した。
遺伝子組み換えリンゴは、カナダのオカナガン・スペシャルティ・フルーツ社がグラニー種とゴールデン種で開発。変色の原因となる酵素が抑制されている。
米農務省は13日、「遺伝子組み換えリンゴが米国内の農業や他の植物に危険を及ぼすことはないと思われ、規制撤廃によって人間環境に重大な影響が及ぶこともないと思われる」と認定した。
消費用の遺伝子組み換え作物が米食品医薬品局(FDA)の承認を得ることは義務付けられていない。しかしほとんどの企業は自主的にFDAの安全検査を受けており、オカナガン社もこの手続きを行っているという。
同社は今年春に作付けを行い、2016年秋までに少量が実る見通し。経営者は、リンゴに遺伝子組み換え作物のラベルを表示する義務はないとの認識を示している。
遺伝子組み換え作物に対しては、米国内でも不安の声が出ている。2年前から遺伝子組み換えリンゴ反対の運動を展開している夫婦は、「遺伝子組み換えが危険だという確証はない。しかし人間に対する研究はまだ不十分。モルモットにされるのはご免だ」と訴えた。