クリントン氏のメールが公開 ベンガジ領事館襲撃焦点か
ワシントン(CNN) 米国務省は22日、ヒラリー・クリントン前国務長官が在任中に電子メールの個人アドレスを使用していた問題に関連し、在任時の電子メール約300通を公開した。2012年にリビアのベンガジで米領事館が襲撃され、米大使ら4人が死亡した事件当時の同氏の対応が焦点となっている。
クリントン氏が国務省に提出した電子メールは全部で3万通。今回の公開を第1弾として、順次公開していく予定とされる。公開されたメールには、ベンガジ領事館襲撃事件関連のほか、スケジュール調整の要望やスタッフとのやり取りなどが含まれている。
ホワイトハウスのアーネスト報道官は新たに公開された電子メールについて、ベンガジ事件に関する認識を何ら変更するものではないと指摘。国務省も短文投稿サイト「ツイッター」上で同様の見解を示した。
クリントン氏自身は22日、遊説先のニューハンプシャーで記者団に対し、電子メールが公開されたことに満足の意を表明する一方で、「これは始まり。公開の過程を早めていってほしい」とも述べた。
ベンガジ事件に関する調査委員会の民主党トップ、カミングス議員は声明を出し、同事件に関連する全ての電子メールを公開した国務省の決定を称賛。クリントン氏の事件への対応は適切だったとする民主党の主張が裏付けられたと述べた。
一方、調査委員会の共和党ガウディ委員長は、国務省に送られた電子メールは選別されたものであり不十分と批判。ベンガジ事件についても、「未解決の問題」が残っているとしている。
クリントン氏の電子メールを巡っては、国務長官在任中に私用の電子メールサーバーのみを使っていたことが問題視され、公開を要求する声が増加。クリントン氏も迅速な公開を求める姿勢を示していた。