民間機11機に相次ぎレーザー照射 米ニュージャージー
(CNN) 米連邦航空局(FAA)は17日までに、ニュージャージー州の上空を15日夜に飛行した民間航空機11機が相次いで操縦席にレーザーを照射されたと発表した。危険なレーザー照射は増加傾向にあり、当局が神経をとがらせている。
FAAによると、今回の11機に対するレーザー照射を原因とする事故や負傷者の報告は入っていない。だが、こうした事態が続けば乗員や乗客が危険にさらされ、重大な事故につながりかねない。
被害に遭ったのはアメリカン航空の3機とジェットブルーの2機、ユナイテッド、デルタ、リパブリック航空の各1機など。約半数はニューアーク・リバティ国際空港付近で、残りは同州の別の場所でレーザーを照射された。
ニューアーク・リバティ国際空港を運営するニューヨーク・ニュージャージー港湾公社によると、5機については15日午後10~11時にかけてレーザーを照射されたとニューアーク空港の管制に連絡があった。
レーザーポインターが手軽に入手できるようになったことに伴い、航空機が照射される事件は増加している。FAAによると、2014年に報告された件数は3894件に上り、2005年の283件に比べて激増した。
平均すると全米で1日に約10.5回の頻度で発生している計算だが、1つの州だけで一晩のうちに11回も相次ぐのは異例。
こうした事態に対応して米国では、航空機に対するレーザー照射を刑事罰の対象とする法律が2012年に成立。同年に49歳の男が起訴されて罪を認め、13年には19歳の男が禁錮30カ月を言い渡された。