オバマ氏、中国への「対抗措置を準備」 サイバー攻撃問題
ワシントン(CNN) オバマ米大統領は16日、経済団体との会合に出席し、米国の民間企業へサイバー攻撃を仕掛けている中国の企業や個人に対する制裁の準備を進めていることを明らかにした。中国の習近平(シーチンピン)国家主席の訪米を控え、中国への圧力を強める姿勢を見せた。
米政府は制裁の準備に入っていることをすでに明らかにしていたが、オバマ大統領個人が制裁問題に触れるのはこれが初めてとみられる。
オバマ大統領は「我々はいくつもの措置を準備している。サイバー攻撃が米国にとっての多少のいらだちの種どころか、解決されなければ両国関係に大きな負担をもたらす問題だということを中国側に伝えるためだ」と指摘。制裁という言葉は使わなかったものの、「中国側の注意を喚起するために何らかの対抗措置を取る用意があることも伝える」と付け加えた。
オバマ大統領は「そうなる前に問題が解決されることを希望する」と述べ、制裁発動前に中国側が対処することを求めた。
習国家主席は来週、米国を公式訪問する。米政府はすでに、サイバーセキュリティー問題を主要議題とする意向を明らかにしている。
中国はこれまで一貫して、米国に対するインターネットを介したスパイ行為には関与していないとの姿勢を取り続けている。