共和党ウォーカー氏、指名レースから離脱
ワシントン(CNN) 2016年の米大統領選に向けた共和党候補者指名争いで、スコット・ウォーカー・ウィスコンシン州知事が21日、出馬を断念する意向を明らかにした。
ウォーカー氏は州都マディソンでの記者会見で、選挙活動の中止を正式に表明。党内の有権者が「現在の最有力候補に代わる少数の保守派候補に集中できるようにするため」として、ほかの共和党候補にも同様の決断を促した。
陣営関係者によると、ウォーカー氏は同日午後、有力支持者らに電話で離脱の決断を伝えていた。
同関係者は、最近の世論調査で支持率が急落したことが大きな理由だと述べた。本人は「ベストを尽くした」と、明るい声で語っていたという。
共和党からは一時、17人が名乗りを上げてしていたが、夏を通して不動産王ドナルド・トランプ氏が話題を独占した。11日にはリック・ペリー前テキサス州知事が撤退を表明。ウォーカー氏の脱落により、残る共和党候補は15人となった。
ウォーカー氏の撤退は米紙ニューヨーク・タイムズが最初に伝え、陣営幹部らがCNNに確認した。
同氏は今年1月以降、指名争い初戦の舞台となるアイオワ州でトップを走っていた。しかしこれまでに開かれた2回の共和党討論会でのパフォーマンスが振るわず、支持率が急降下。20日に発表されたCNNと調査機関ORCによる世論調査結果では0.5%を下回っていた。
ウォーカー陣営は選挙資金集めにも苦心していたとみられる。同氏に近い情報筋は、8月6日の第1回討論会の直後に資金が尽きたと話している。