自作時計で逮捕された米国の少年、進学先にカタールを選択
(CNN) 米南部テキサス州で自作の時計を学校へ持参したところ、爆弾と間違えられて逮捕されたイスラム教徒の少年、アーメッド・モハメド君(14)が、中東カタールで奨学金を受けて進学することになった。
家族によると、モハメド君はカタール教育・科学・地域開発財団(カタール財団、QF)からの奨学金受給を決めた。今月、一家でQFを訪問したという。
モハメド君は「カタールは大変良い所だった。首都ドーハは近代的でとても気に入った。素晴らしい学校をたくさん見学したが、その中には米国の有名大学のカタール校がいくつもあった。先生たちも素晴らしかった。しっかり学び、楽しめる場所だと思う」と話している。
モハメド君の家族は、逮捕という「不運な出来事」の後、多くの人々が手を差し伸べてくれたことに感謝すると述べた。家族もモハメド君とともにカタールへ移り住む予定だ。
モハメド君は米ニュース専門局MSNBCとのインタビューで、先月逮捕されたときの状況を振り返った。それによると、教室に校長と警官5人がやって来て外へ連れ出され、別室で約1時間半にわたり取り調べを受けた。両親に電話をかけていいかと尋ねたが、「今は取り調べの最中だからだめだ」と言われた。持っていた時計について「爆弾か」と繰り返し聞かれ、そのたびに「時計です」と答えたという。
モハメド君が逮捕されたというニュースはツイッターで数時間のうちに世界各地へ広まり、宗教に基づく偏見だとする非難が集中した。
「犯罪者になったような気持ち、テロリストになったような気持ちだった。自分に向けられた言いがかりがすべて当てはまるような気がした」と、モハメド君は話している。