民主党クリントン、サンダース両氏、アイオワの対話集会で舌戦
クリントン氏にとって、アイオワ州の党員集会は特別な意味を持つ。8年前の大統領選ではオバマ氏が同州の勝利で勢いを増し、最終的に指名を獲得する結果となったからだ。サンダース氏もオバマ氏と同様、若者層や左派を支持基盤とするライバルだ。
サンダース氏が同州を制し、指名レース全体の流れを変えることも考えられる。クリントン氏が勝てば陣営内の不安は一掃され、指名獲得への道筋をつけることになるかもしれない。
集会でクリントン氏への信頼感に疑問を投げ掛けた若者に、同氏は力強くこう応じた。「私はあなたくらいの年のころからずっと、変化と前進の最前線に立ち、現状打破を繰り返してきた」
同氏はまた、「軍事力は最後の手段だ」と強調して「タカ派」の印象を打ち消し、イランとの核合意につながった制裁の枠組み作りやパレスチナ和平交渉の仲介など、国務長官としての実績を挙げた。
在任中に私的な電子メールアカウントを公務に使っていた問題については、「間違ったことはしていない」と主張した。
クリントン氏はさらに、ここまでの選挙戦を振り返って「我々が展開した運動や、国民の皆さんに訴えてきたことに誇りを持っている」「厳しい選挙戦だが、そうあってしかるべきだ。なぜなら米大統領は世界一厳しい役職だからだ」と語った。
集会にはマーティン・オマリー前メリーランド州知事も参加。政治の世代交代を訴え、サンダース氏もクリントン氏も適格ではないと主張した。
各種世論調査の集計によると、アイオワ州ではサンダース氏の支持率が46%で、クリントン氏の44%を僅差で上回っている。オマリー氏は4%。一方、25日に公表されたCNNとORCの全国規模の世論調査では、クリントン氏が52%の支持を集め、サンダース氏(38%)、オマリー氏(2%)を抑えてトップを維持した。