米連邦最高裁のスカリア判事が急逝 後継任命めぐり攻防へ
スカリア氏は保守派判事の代表格。最高裁判事は共和党の大統領に指名された同氏ら5人と、民主党大統領の指名を受けた4人で構成されていた。
民主党のオバマ大統領が在任中に後任を指名するのかどうか、その場合共和党主導の上院から承認を得られるかが注目され、11月の大統領選に向けた争点のひとつとなることが予想される。
スカリア氏はイタリア系米国人として初めて最高裁判事となった。保守思想とは裏腹に、就任当初からほかの判事らを質問攻めにして議論を活性化するなど型破りな行動で知られた。自身の考えを率直に述べ、差別や偏見を避ける「妥当な」表現はあえて使わない主義だったとされる。
同氏の元助手は「もともと好感を持たれていなかった場でも聴衆を魅了してしまうような、驚くべき個性の持ち主だった」と話している。