トランプ政権が核兵器関連の人員解雇、備蓄兵器を監督とは知らず 情報筋

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米国の核兵器に使用するウランを貯蔵・濃縮する施設=テネシー州オークリッジの施設/Jim Lo Scalzo/EPA/Shutterstock

米国の核兵器に使用するウランを貯蔵・濃縮する施設=テネシー州オークリッジの施設/Jim Lo Scalzo/EPA/Shutterstock

(CNN) トランプ米政権の当局者が13日夜、国の核備蓄の管理を担う国家核安全保障局(NNSA)の職員300人あまりを解雇したことが分かった。事情に詳しい情報筋4人が明らかにした。エネルギー省の大規模人員削減の一環だという。

情報筋はCNNに対し、当局者はNNSAが米国の核兵器を監督していることを知らなかったとみられるとの見方を示した。

エネルギー省の報道官は影響を受ける職員の数に異議を唱え、CNNに対し、NNSAから「解雇」された人数は「50人未満」だと指摘。解雇された職員は「主に管理業務や事務職に就いていた」と説明した。

NNSAは14日、解雇の取り消しに着手した。

解雇された従業員の中には核兵器製造施設の現場職員もいて、核兵器を製造する請負業者の監督や、兵器の検査を担っているという。

また、NNSA本部で核兵器製造業者向けの要件やガイドラインを策定する職員も解雇の対象になった。情報筋の一人はCNNに対し、これらの人物が解雇されたのは、「我々の業務や国家安全保障面での重要性を誰も時間をかけて理解しようとしなかった」ためだとの見方を示した。

議会スタッフが明かしたところによれば、連邦議会の議員はNNSAの解雇に関する懸念をエネルギー省に伝達。事情に詳しい情報筋はCNNの取材に、複数の上院議員がエネルギー省のライト長官のもとを訪れ、NNSAの人員削減に懸念を表明したと明らかにした。

NNSAは全米の施設に計1800人の職員を抱える。試用期間中の職員で13日夜の解雇を免れたのは、核兵器の安全な輸送を担う安全輸送局の職員のみだという。

NNSAは14日午前に方針転換。NNSAの幹部は会議中、試用職員の解雇を取り消すよう指示を受けたと説明した。試用職員は通常、採用から1~2年未満で、雇用の保護や不服申し立ての権利が制限されている。

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