ウィスコンシン州予備選に向け民主、共和候補が白熱
一方、共和党のトランプ氏は先週、人工妊娠中絶の問題をめぐり「不法な中絶をした女性は何らかの刑罰を受けるべき」と発言。その直後に撤回し、3日後に今後は中絶を禁止する法改正は不要との考えを示すなど、立場を二転三転させて物議を醸している。
トランプ氏はこれまでも、白人至上主義団体からの支持表明への応対や自身の選挙集会での暴力事件で批判を浴びてきた。共和党主流派は、同氏が指名を獲得すれば党の支持率が下がるとの懸念をますます募らせている。同氏は特に女性有権者の間で好感度が低く、CNNと調査機関ORCが3月半ばに実施した世論調査では女性の73%が「好ましくない」人物だと答えていた。
共和党3番手のジョン・ケーシック・オハイオ州知事に対しては、撤退を求める声が強まっている。トランプ氏はウィスコンシンの遊説先で記者団に「ケーシック氏は選挙戦を継続するべきではない」と語り、同氏に票を奪われるのは自分だと強調。党全国委員会のプリバス委員長にも「なぜ継続を認めるのか」と迫ったことを明らかにした。
ケーシック氏はクルーズ陣営からも攻撃されているが、撤退の可能性を依然として否定している。