トランプ、クリントン両氏が圧勝の東部5州 5つのポイント
4.特別代議員を狙うサンダース氏
獲得した代議員数でクリントン氏に大きく引き離されているサンダース氏は26日夜、州知事や連邦議会議員、党幹部らで構成する特別代議員に着目し、自身への支持を呼び掛けた。
サンダース氏は全米の世論調査ではクリントン氏と競う支持率を維持し、集めた資金はクリントン陣営を超えている。5月に予備選を控えるウェストバージニア州での演説では「全米世論調査での支持率はトランプ氏を15~20ポイント上回り、クリントン氏をはるかにしのいでいる」と強調した。
しかし今後のレースで、たとえ大票田のカリフォルニア州を制したとしても、クリントン氏の代議員数に追いつくことはほぼ不可能となった。
26日深夜の演説では厳しい現実を受け入れたのか、「党大会で進歩主義的な党綱領が採択されるよう、できるだけ多くの代議員を送り込みたい」と語り、指名獲得の可能性には言及しなかった。
サンダース氏の弱点は、民主党員から票を集められないことだ。先週のニューヨーク州や26日の4州での予備選は、登録済みの党員に限定した「クローズド」方式。サンダース氏が唯一勝ったロードアイランド州が無党派層も投票できるオープン方式だったのは、決して偶然ではない。
ただ26日の世論調査では、メリーランド、コネティカット両州の民主党員のうち6割が、同氏らの選挙戦によって党内が分裂するのではなく、活気づいたと評価していた。ペンシルベニア州では、クリントン政権の誕生が楽しみだという声と、サンダース政権に期待を寄せる声が、ともに民主党員の3分の2を占めた。