トランプ、クリントン両氏、銃乱射事件めぐり非難の応酬
トランプ氏はこれに先立ち、テレビのインタビューでも同様の熱弁を振るっていた。CNNの番組では、米国に「憎悪」を抱いた「何千人もの人々」が国内にいると述べ、マティーン容疑者のような「狂人」を当局に通報しなかったイスラム社会に責任があると非難。さらに「相手側に銃があればこんな悲劇は起きなかった」として、オバマ政権やクリントン氏の掲げる銃規制強化を攻撃した。
同氏はまた、「我々は非常に弱い指導者の下にいる」「クリントン氏が就任すれば、オバマ大統領よりさらに弱い指導者になる」と力説した。
これに対してクリントン氏は同じ番組で、トランプ氏の発言は「我が国にとって大変危険だ」と反撃。トランプ氏はオバマ大統領や同氏が事件を「イスラム過激派のテロ」と呼ばなかったことを「あやしい」「怖がっている」などと批判したが、クリントン氏は「問題は呼び名ではなく、我々がどんな行動を取るかだ」と一蹴(いっしゅう)した。
クリントン氏はCBSテレビとのインタビューでもトランプ氏の事件への反応を非難し、「党派争いを排除して政治的手腕を見せる時だ」と強調した。
トランプ氏は昨年のパリ同時多発テロ事件やカリフォルニア州の銃乱射事件でも同じような反応を示し、イスラム教徒の入国を一時禁止するとの提案で共和党有権者らの共感を呼んでいた。