トランプ氏、党大会で「反乱」止める代議員足りない?
ワシントン(CNN) 米大統領選の共和党候補への指名が確実とみられている実業家ドナルド・トランプ氏だが、今月開かれる党大会で「反乱」の可能性をつぶすには十分な支持が集まっていない可能性がある。共和党規則委員会のランディ・エバンズ委員が試算結果を公表した。
エバンズ委員は党全国委員会のメンバーでトランプ陣営にも近い人物。ボランティアを使って党大会に出る代議員に対し電話調査を行ったほか、ソーシャルメディアでの発言や人脈などを調べて推計値を出した。
共和党内では、党大会で各州の代議員に予備選の結果に縛られない自由投票を認めるよう求める動きが出ている。党大会の規則の承認には、代議員の過半数1237人の賛成を得る必要がある。
この点、エバンズ氏の推計によると、自由投票に反対の代議員は888人にとどまっており、682人が賛成、残る903人は態度を明らかにしていない。否決が確実でないため、トランプ氏の指名阻止の可能性の余地が残されている形だ。
だが、自由投票を認めるかを党大会の議決に付すにはハードルがある。規則の草案は規則委員会で作られるが、同委員会を構成する112人の代議員のうち、4分の1にあたる28人の支持を得る必要がある。この場合、過半数の賛成は得られていないものの、いわゆる「マイノリティー・リポート」として党大会の場に持ち込まれることになる。