ヒラリー・クリントン氏、米民主党の指名を受諾
フィラデルフィア(CNN) 米フィラデルフィアで開かれている民主党全国大会は最終目の28日、党から大統領候補に指名されたヒラリー・クリントン前国務長官が登場し、「慎みと決意と米国の将来への尽きることのない自信を持って、米大統領候補の指名を受諾する」と宣言した。
クリントン氏は主要政党初の女性候補として演説に立ち、国内の経済格差解消や国際的なテロ対策などの課題に取り組む意思を表明する。
同氏に先立って娘のチェルシー氏や、アフガニスタン駐留米軍司令官を務めたジョン・アレン氏らが登場し、クリントン氏の実績をたたえて支持を呼びかけた。
チェルシー氏はクリントン氏を「思慮深く陽気で素敵な母」と紹介し、「母は決して自分が誰のために戦っているのかを忘れない」と訴えた。
アフガニスタン駐留米軍司令官を務めたジョン・アレン氏は、退役軍人37人に囲まれて登壇し、クリントン氏こそ「まさに米国が必要としている最高司令官になる」と強調。名指しこそしなかったものの、共和党の大統領候補に指名された不動産王ドナルド・トランプ氏が大統領になれば、米軍の安全や評判が危険にさらされると示唆した。
民主党大会は、クリントン氏と指名を争ったバーニー・サンダース上院議員が登場した初日の25日は、サンダース支持者らがクリントン氏に対してあからさまな不満を示していたが、28日はお祭りムードが支配した。
それでも会場にはまだ、サンダース氏のスローガンが書かれたTシャツ姿の人々も点在し、副大統領候補にティム・ケーン上院議員が指名されたことや、クリントン氏の姿勢に対して不満を漏らしている。