オバマ氏、テロ支援者制裁法に拒否権行使

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オバマ氏は拒否権行使に合わせて発表された声明で、同時テロの遺族に対する「深い共感」を表明した。

だがオバマ氏は、この法案が成立すれば、米国の安全保障上の国益にとって深刻な打撃となり、重要な同盟関係も損なわれる可能性があると指摘。同法は「米国人をテロ攻撃から守ることにつながらず、こうした攻撃への我々の対応の有効性を高めることもない」とした。

オバマ氏はまた、今回の動きについて、諸外国との互恵的な取り決めを排除するもので、従軍中の米国人をはじめ外国にいる米国人が訴追される道を開く恐れがあるとも指摘した。

また今回の法案に対し、同盟国から不満が寄せられている点にも言及。法案が成立すれば、テロ対策など鍵となる安全保障問題で、同盟国間の協力が制限される恐れがあるとしている。

一方、米大統領選の民主党候補、ヒラリー・クリントン前国務長官は同日、法案への支持を表明。また共和党候補のドナルド・トランプ氏は声明で、拒否権の行使は「恥ずべき」動きだとしている。

法案を主導した民主党のチャック・シューマー上院議員は「失望する決定で、議会ですぐに覆される」と発言。共和党のジョン・コーニン上院議員も、拒否権を覆して被害者家族に正義を追求する機会を与えると述べた。

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