米司法省、クリントン氏のメール問題への対応を調査
ワシントン(CNN) 米司法省のマイケル・ホロウィッツ監察官は12日、ヒラリー・クリントン前国務長官の私用電子メール問題に対する同省および連邦捜査局(FBI)の捜査について調査を開始したと発表した。
電子メール問題は昨年の大統領選において大きな争点となったが、司法省の対応や情報公開のあり方には批判が出ていた。
特に民主党からは、FBIのコミー長官が選挙戦終盤でドナルド・トランプ氏に有利な状況を作り出したとの声が上がっている。調査の開始により、こうした疑念はトランプ政権発足後もかなりの期間、続くことになりそうだ。
ホロウィッツ監察官は、調査開始の決定は複数の連邦議会議員や一般市民からの声に応えたものだと述べた。
監察官らは今後、コミー長官が昨年7月にクリントン氏に対する刑事訴追は行わないと発表した際に、司法省やFBIの方針に従わなかった点がなかったかどうかや、同省やFBI職員が不適切に非公開情報を公開したことはなかったか、投票日直前にFBIが情報公開法に基づく請求を出したタイミングは適切だったかどうかといった疑惑について調べることになる。
アーネスト大統領報道官によれば、ホワイトハウスは今回の決定には関与していないという。
監察官の任期は本来、政権交代とともに終わる。だがCNNの司法アナリストによれば、調査が続行中である場合には終わるまで留任させる伝統がある。ただし、司法長官に指名されたジェフ・セッションズ氏が続投を認めるかどうかは不明だという。