米下院、オバマケア撤廃に向けた予算案を可決
一方、民主党のペロシ下院院内総務は、医療保険加入者を見捨てようとしているとして共和党議員を批判。共和党議員はメディケア(高齢者向け公的医療保険)の給付金削減にも至る可能性があると主張した。
予算調整制度は、税額控除など予算関連の部分のみが対象となる。オバマケアのうち、子どもが26歳まで両親の保険の対象になるなど、予算と関連しない部分は対象とならない。
こうした非関連項目の撤廃審議では上院で議事妨害が予想され、それを打ち切るには60人の賛成票が必要となる。現在52議席の共和党は民主党側の協力も得る必要がある。
上下両院を押さえ、大統領選でも勝利した共和党だが、オバマケアの撤廃を巡って党内で時期や方法に関する議論が続いている。保守派の共和党議員の中は日程への懸念からこうした措置に慎重な姿勢を示しているほか、中道派議員は詳細な代替案が無いなかで同党が撤廃を進めている状況について懸念を示している。