米司法省、入国禁止の大統領令を擁護せず 長官代行が指示
ワシントン(CNN) 米司法省のサリー・イェイツ長官代行が同省の弁護士に対し、移民や難民に関するトランプ大統領の大統領令を擁護する弁論を行わないよう指示した。この問題に詳しい複数の関係者が明らかにした。
この動きは、オバマ前大統領が指名したイェイツ氏と、トランプ政権との対立を浮き彫りにした。イェイツ氏は、トランプ大統領が次期司法長官に指名したジェフ・セッションズ上院議員の人事が承認されるまで、長官代行を務める。
「私の責務は、司法省の立場が法的に擁護できるだけでなくきちんとした情報に基づいたものだと保証することにある。その情報とは、全ての事実を検討後、当該の法に関する最善の判断を経て得られるものである」。
省内に向けた書簡の中でイェイツ氏はそう述べ、「法廷における我々の立場は、常に公正を追求し、正しい側に立つという当機関の厳粛な責務と常に一致しなければならない」と指摘した。
その上で、「現時点では今回の大統領令がそうした責務と一致しているとは確信できない。この大統領令が合法だとも確信できない」と言明している。