オバマケア見直し法案 下院で採決へ、共和党は成立に自信
ワシントン(CNN) 米共和党下院のマッカーシー院内総務は3日夜、医療保険制度改革(オバマケア)の撤廃・代替法案を4日に採決する意向を明らかにした。可決されれば、トランプ米大統領が求めてきた立法分野での重要な勝利となる。
ライアン下院議長の執務室から出てきたマッカーシー氏は、詰めかけた報道陣に対し、「明日、医療保険法案の採決を行う。十分な票が集まったためだ。可決されるだろう。これは良い法案だ」と言及。質問に対しては、熱のこもった調子で「我々は可決させる」などと応じた。
今回の発表により、共和党の医療保険法案が下院本会議で採決にかけられるか、あるいは再び廃案となるかを巡って臆測が飛び交う状況には終止符が打たれた。
法案は廃案になる瀬戸際だったが、態度を決めかねていたり懐疑的な姿勢を示していたりする議員に対し、党指導部が懸命の説得工作を展開。3日に土壇場で合意が発表され、採決に向けた勢いを取り戻した。
流れが変わったのは、共和党のアプトン、ロング両下院議員がホワイトハウスでトランプ氏と会談し、賛成票を投じる意向に転じたのを受けてのことだ。トランプ氏は、既往症を抱える患者らに対し5年間で80億ドル(約9000億円)を支出することなどを盛り込んだ修正案を支持すると言明した。
票を取りまとめる中では、共和党の法案によって無効化されるオバマケアの保護規定が多すぎるという穏健派議員の動向が焦点となってきた。一方、民主党議員は、最終段階でどのような微修正が施されようと今回の法案は極端すぎるとの主張を展開する見通し。
3月に前回の法案を撤回に追い込んだ保守強硬派の議員団は現在、今回の法案を支持する姿勢を示している。