フリン氏、身元調査で虚偽の申告か 外国からの利益供与巡り
(CNN) トランプ政権発足時に大統領補佐官に起用され、ロシア政府との接触をめぐり辞任したマイケル・フリン氏が昨年、機密情報取り扱い資格を更新するための身元調査で虚偽の申告をしていた可能性のあることが22日、明らかになった。
ロシアによる米大統領選介入疑惑を調べている米下院監視・政府改革委員会のカミングス議員が、チェイフィッツ委員長にあてた書簡で指摘した。
22日に公開された同書簡によると、フリン氏は調査官に対し、外国から利益供与を受けたことは一切ないと述べていた。しかし実際には、15年にモスクワで講演し、ロシアから約4万5000ドル(現在のレートで約500万円)の報酬を受け取るなど、外国から資金を提供されていた。
フリン氏はまた、外国政府当局者との間で実質的な接触の機会を持ったことはないと申告していたという。だが同氏は15年、夕食会の席でロシアのプーチン大統領の隣に座る姿などが伝えられていた。
カミングス議員は書簡の中で、大統領や副大統領、大統領補佐官らが、フリン氏と外国政府との関係についてどこまで、どの時点で知っていたかが問題だと強調し、チェイフィッツ氏はホワイトハウスに関連文書の提出を求めるべきだと主張した。
フリン氏はこのほか、大統領選期間中にトルコ政府から報酬を受けて調査活動をしていたとして捜査対象になっていた。米紙ニューヨーク・タイムズによれば、同氏の弁護士はトランプ政権発足の数週間前、政権移行チームに捜査の件を伝えていたという。
フリン氏本人は22日、同じくロシア疑惑を調べている上院情報特別委員会からの召喚を拒否し、憲法に基づく黙秘権を行使すると表明した。