特別検察官、トランプ大統領の司法妨害疑惑を捜査 米紙報道
ワシントン(CNN) 昨年行われた米大統領選に対してロシアが干渉したのではないかとの疑惑をめぐり捜査を行っているマラー特別検察官がトランプ大統領による司法妨害の疑いについて捜査を行っていることが15日までに分かった。米紙ワシントン・ポストが伝えた。
同紙によれば、マラー特別検察官は早ければ週内にも、コーツ国家情報長官や、ロジャース国家安全保障局(NSA)局長、レジェット前NSA副局長から話を聴くという。
今回の報道は、特別検察官の捜査範囲が、ロシアによる米大統領選への介入問題を超えて広がっていることを示している。
これまでトランプ大統領は、米連邦捜査局(FBI)のコミー前長官から自身は捜査対象になっていないとの報告を受けたと述べるとともに、ロシア疑惑そのものが「でっちあげ」だと主張してきた。
ローゼンスタイン司法副長官は13日の下院公聴会での証言で、特別検察官がコミー氏解任の意志決定プロセスについて調べる可能性があると述べていた。
マラー特別検察官は14日、上院情報特別委員会の共和・民主両党の幹部と会談している。
コミー前長官は先週の上院情報特別委員会での証言で、トランプ大統領とのやりとりを記したメモをマラー特別検察官に提出したことを認めている。メモでは大統領がフリン前大統領補佐官への捜査の取り下げを命じようとしたこともつづられていた。
コミー氏は特別検察官がトランプ大統領の司法妨害の可能性について調べるのではないかと述べていた。
上院司法委員会のファインスタイン議員(民主党)もグラスリー委員長に対し、司法妨害に関する独自調査を始めるよう求める書簡を送っている。