トランプ氏、特別検察官の解任を検討か 友人語る
ワシントン(CNN) 昨年の米大統領選にロシアが介入した疑惑を捜査しているマラー特別検察官について、トランプ大統領が解任を考えているとの情報が飛び出した。トランプ氏の友人で実業家のクリストファー・ラディ氏が12日、米公共放送PBSの番組で語った。
ラディ氏は番組で、トランプ氏が特別捜査官の解任という選択肢を検討しているとの見方を示した。同氏はこの日、ホワイトハウスを訪れていた。
ラディ氏は個人的な見解として特別検察官を任命する正当な理由はないと考えるが、解任するのは「非常に大きな間違い」だろうと語った。
トランプ氏に近い情報筋によると、同氏には周囲から「解任は避けるべき」との助言が多数寄せられているという。
一方スパイサー大統領報道官は、ラディ氏とトランプ氏や弁護士らの間でこの件が話題になったことはないと主張。「コメントする権限があるのは大統領と弁護士だけだ」と述べた。
ラディ氏はCNNの取材に対し、マラー検察官に関するコメントはトランプ氏の弁護士の一人とのテレビインタビューに基づくもので、「私の引用は正確だ」と述べた。
マラー氏はワシントンで与野党を問わず信頼を集めている人物だ。先月特別検察官に任命されてから、ニクソン政権のウォーターゲート事件やエネルギー大手エンロンの粉飾決算事件を扱った経験者らを集め、強力なチームを編成して任務に着手している。
ロシア介入疑惑を調べている下院情報特別委員会の民主党メンバーのトップ、シフ議員はツイッターで、「大統領がマラー氏を解任した場合は議会が直ちに独立検察官を設置し、そのポストにマラー氏を任命することになる」と述べた。シフ氏はCNNとのインタビューで、トランプ氏がマラー氏解任を検討しているとしても自分は驚かないが、事実だとすればとんでもないことだと語った。