特別検察官が大陪審設置、トランプ氏長男の面会問題で
ワシントン(CNN) 米司法省のマラー特別検察官は4日までに、トランプ米大統領の息子ドナルド・トランプ・ジュニア氏が昨年ロシア人弁護士と面会した件について、大陪審の召喚状を発した。
ワシントン・ポストとロイターが最初に伝えた。
CNNの取材によれば召喚状は、面会に関係した人々に対して資料の提出と証言の両方を求める内容。当該の面会については、事前のメールのやりとりからロシア側がヒラリー・クリントン元国務長官に不利な情報を提供するとみられていたことが問題になっている。クリントン氏は昨年の大統領選でトランプ氏の対立候補だった。
捜査チームは大統領選中にトランプ大統領もしくは陣営の関係者がロシアと共謀していたかどうかを調べている。
大陪審の設置は捜査が新たな段階に入ったことを示すものだ。トランプ大統領は陣営とロシア側との共謀関係を否定しているが、米情報機関はロシアが大統領選に介入し、トランプ氏を優位に立たせようとしたと結論している。
トランプ大統領のカッブ特別顧問は、大陪審の設置については関知していないと明言。「マラー特別捜査官の取り組みが加速し、公平な結論にたどり着く助けとなるなら、ホワイトハウスはどのような措置でも歓迎する。ホワイトハウスはマラー氏に全面協力する姿勢だ」と述べた。
マラー捜査官の報道担当者はこの報道についてのコメントを控えた。
現在捜査チームは、トランプ大統領またはその周辺とロシアとの金銭的なつながりの究明に注力している。関係者がCNNに語ったところでは、そうしたつながりから捜査の進展に向けた材料が最も多く得られるという。