米FDA、がん治療に初の遺伝子療法を承認

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FDA生物製剤評価研究センターのピーター・マークス所長は声明で、「キムリアはこの深刻な病気にかかった子どもや若者の解決されていない重大なニーズを満たす初の種類となる治療方法だ」と述べた。

治療の副作用としてはサイトカイン放出症候群(CRS)や血圧の低下などが警告されている。これらの症状は遺伝子操作された免疫細胞の過剰反応が原因で、FDAは医療施設がCRSや致死性の神経症状に対応する必要があると指摘。本療法の実施には施設に承認が求められるとしている。

開発元のノバルティスは最初の1カ月に20施設で体制を整え、今年中には32施設にまで拡大したいとしている。

キムリアの価格は47万5000ドル(約5200万円)。ノバルティスは、投与して1カ月経っても効果が出なかった場合には代金を請求せず、「(低所得者向け公的医療保険「メディケイド」のセンターと)結果に基づくアプローチを採用できるように協力した」と述べた。

7月に諮問委員会の決定を伝えた文書では、68人の患者のうち、約半数が重度のCRSとなったが死亡例はなかった。また、それよりやや少ない人数が発作や幻覚などの神経症状を発症した。

ノバルティスは治療の安全性を長期的に評価するため、フォローアップ研究の実施が求められている。

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