米セブンイレブンの不法移民雇用、当局が全米で一斉摘発
ニューヨーク(CNNMoney) 米移民税関捜査局(ICE)は10日、全米のセブンイレブンで不法移民雇用の一斉摘発を実施した。
ICEによると、米全土のセブンイレブン98店舗で検査に入り、従業員や責任者から事情聴取。21人を米国への不法滞在容疑で逮捕した。
トランプ政権下で行われた不法就労者の一斉摘発としては最大規模。ICEのトーマス・ホーマン局長代理は「不法就労者を雇用している事業所に対して強く警告する。違法行為が発覚すれば罪に問われる」と強調している。
トランプ大統領は就任以来、移民に対する強硬政策を打ち出しており、ホーマン局長代理は昨年10月、不法移民を雇用する雇用主の摘発に力を入れると表明していた。
ICEが検査に入ったのは、首都ワシントンとカリフォルニアやニューヨークなど17州にあるセブンイレブンの店舗。
セブンイレブンは声明を発表し、「セブンイレブンのフランチャイズは独立経営の店舗であり、誰を雇用するか決め、米国での就労資格を確認する責任はオーナーのみにある」「従って、フランチャイズ店の店員は全てその店の従業員であって、セブンイレブンの従業員ではない」と強調している。
その上で同社は、移民法違反で有罪を言い渡された経営者とのフランチャイズ契約は打ち切っていると説明した。
ICEが13年に実施した摘発では、セブンイレブンのフランチャイズ店を経営するオーナーやマネジャー9人が、不法滞在者雇用などの容疑で逮捕された。9人のうち、17年11月まで逃亡していた1人を除く全員が罪を認め、260万ドル(約2億9000万円)を超す未払い賃金の支払いを強いられている。