今度は安保担当大統領補佐官が退任か、トランプ氏と確執
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスでトランプ大統領とマクマスター国家安全保障担当補佐官の間の確執が強まり、米国防総省が軍人出身の同補佐官を異動させ、軍の職務に復帰させる選択肢を検討していることが24日までにわかった。
5人以上の国防総省や政権当局者が明らかにした。陸軍中将のマクマスター氏にふさわしい大将級の職務を水面下で模索しているという。
複数の政権当局者は、優先的な選択肢は昇進絡みで陸軍もしくは国防省内のポストに据えることと指摘。ただ、同省内にはホワイトハウスで政治問題化した人物を目立つ軍務に迎えることへの異論が一部あるという。
トランプ氏はマクマスター氏を昇格させず引退を強いる可能性もあるとしている。
マクマスター氏更迭の観測は過去にもあった。同氏のホワイトハウス内での立場を知り得る消息筋はマクマスター氏の過去数カ月間は「薄氷を踏む状態」とも再三明かしていた。
昨年秋には交代説が強まったが立ち消えとなった。解任すれば1年以内に3人目の国家安全保障担当補佐官の人選を迫られることにトランプ氏自身も消極的だったことなどが理由とされる。同じく軍人出身で最初の同補佐官を務めたマイケル・フリン氏もロシア側との不適切な接触で辞任していた。
ホワイトハウスのサンダース報道官は20日、トランプ氏は依然、補佐官を信頼していると語った。
トランプ氏と補佐官の不和は米大統領選に介入したとされるロシア疑惑への対応などが原因とされる。また、トランプ氏の思考方法に精通している消息筋によると、大統領は国際情勢などを説明するマクマスター氏のぶっきらぼうで見下したような物腰をとがめ続けているという。