米FBI、トランプ大統領の弁護士の事務所など捜索
ワシントン(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は9日、トランプ大統領の個人弁護士で親友のマイケル・コーエン氏の事務所などを捜索した。コーエン氏の関係者が同日、CNNに明らかにした。トランプ大統領は、「恥ずべき状況」だとして捜索を非難している。
この問題に詳しい関係者によると、今回の捜索で当局は、ポルノ女優ストーミー・ダニエルズ(本名ステファニー・クリフォード)氏に関連する文書を押収した。ダニエルズ氏は2006年にトランプ氏と関係を持ったと主張、口止め料として13万ドルを受け取っていたとされる。
コーエン氏の弁護士スティーブン・ライアン氏によると、ニューヨーク南部地区連邦検察が令状を執行してコーエン氏の事務所など複数カ所を捜索し、コーエン氏と顧客との通信記録などを押収したという。
トランプ大統領は今回の捜索について、「我が国に対する攻撃」だと反発。ホワイトハウス当局者によれば、大統領は捜索について、報道される前から知っていたという。
関係者によると、コーエン氏が滞在しているホテルの客室も捜索を受けた。米紙ウォールストリート・ジャーナルは、同氏の自宅にも捜索が入ったと伝えている。
ライアン氏は声明の中で、今回の捜索について「完全に不適切かつ不必要」と批判。連邦検察官からは、ロバート・マラー特別検察官からの照会もあって捜索に踏み切ったとの説明を受けたとしている。
ホワイトハウスに近い関係者は、今回の捜索で一線を越えたとトランプ大統領が判断して、特別検察官事務所に対する行動に出る可能性もあると話している。