米空軍、B1B全機を飛行停止に 安全上の理由で
ワシントン(CNN) 米空軍は8日、爆撃機B1B「ランサー」全機を安全上の理由で飛行停止にしたと発表した。B1Bは米長距離爆撃部隊の主力を担っている。
空軍のラッセル報道官は声明で、「テキサス州ミッドランドでB1Bが緊急着陸した件を受けた安全調査の中で、射出座席の部品に問題が見つかり、地上待機が必要になった」と明らかにした。待機命令は7日付。
問題が解決され次第、飛行を再開する方針だという。
B1は多機能の超音速機で、米空軍機で最大の通常兵器搭載量を誇る。核兵器は搭載していない。4月には、シリアの化学兵器関連施設への攻撃で使われた。
米空軍関係者2人はCNNの取材に、B1は現在カタールのアルウデイド空軍基地に配備されているものの、イラクとシリア、アフガニスタンでの作戦に影響は出ない見通しだと明かした。
空軍はB1の調査について、「不測の事態や被害を未然に防ぐため」と説明。専門家が主導して今回の件を調べ、是正措置を勧告するとしている。
ラッセル氏は「隊員の安全は空軍の最優先事項だ」とし、「空軍は安全に関する事案を真剣に受け止めており、原因の特定と是正に向けて注力している」と述べた。