移民の子ら収容の保護施設から15歳少年が逃走 米テキサス
(CNN) 米テキサス州で不法入国者の子どもらが収容されている保護施設から15歳の少年が逃走し、行方不明になっていることが分かった。地元警察が24日に明らかにした。
少年は同州ブラウンズビルで非営利団体(NPO)サウスウエスト・キー・プログラムが運営している施設から23日に姿を消し、施設が地元警察に通報した。事情に詳しい関係者によると、少年は同伴者なしで入国書類を持たずに国境を越えた未成年者として、36日前に同施設に保護されていた。
同関係者によれば、テキサス州ダラス在住の男性が少年の父親だと名乗り出たため、引き渡す手続きが進められていた。その過程でこの男性が実父ではない可能性が出てきたため、当局が確認を急いでいるところだったという。
警察が周囲を捜索したが、少年は見つからなかった。父親と名乗る男性は24日午後、少年から電話があったと主張。少年はすでに川を渡ってメキシコまで逃げ、自分が資金を出してホンジュラスへ戻す予定だと話した。
別の関係者がCNNに語ったところによると、少年は見つかった場合、米当局のもとへ送還されるという。
収容されている子どもが逃げ出そうとした場合、職員らが押さえつけることはできないとしている。子どもの拘束ではなく、保護を目的とした施設だからだ。
サウスウエスト・キーは1997年以降、連邦政府の補助を受け、テキサス州などで他にも26カ所で不法移民の子どもらを収容する保護施設を運営してきた。昨年開設されたブラウンズビルの施設は全米最大の規模。トランプ政権が不法移民の取り締まりを強化し、親子を引き離す措置を取り始めてから、各施設に収容される子どもの人数は急増している。