米新聞社銃撃、容疑者は裏口を封鎖 逃げさせない目的
(CNN) 米メリーランド州アナポリスの新聞社で起きた銃撃事件で、地元検察は29日、容疑者の男が職場の裏口を封鎖し、社員らを逃げられない状態にしたうえで犯行に及んでいたことを明らかにした。
当局によれば、ジャロッド・ラモス容疑者(38)は28日午後、地元紙キャピタル・ガゼットの編集室に押し入り、従業員5人を殺害、2人を負傷させた。容疑者は数年前、名誉毀損(きそん)で同紙を訴えたものの、棄却されていた。
検察は保釈審問で、ラモス容疑が銃を隠した状態で裏手から社屋に入り、裏口を封鎖して発砲に及んだと説明。封鎖された裏口から逃げようとした少なくとも1人を射殺したと明らかにした。
ジャロッド・ラモス容疑者
現場に居合わせた人は先に、CNNの取材に、犠牲者のうち1人が裏口を開けようとして撃たれるのを目撃したと明かしていた。
地元警察トップは29日の記者会見で、容疑者は「できる限り多くの人」を殺す目的だったとの見方を示した。
警察によれば、ラモス容疑者は犯行直後、机の下に隠れていたところを駆けつけた捜査員に見つかって逮捕された。第1級殺人で訴追されており、29日の審理では保釈なしの勾留を命じられた。
ラモス容疑者は付近の勾留施設から動画を通じ出廷。検察が陳述を読み上げる中でも黙って立っていた。
キャピタル・ガゼットの従業員5人が亡くなった
死亡した5人は編集などを担当する30~60代の従業員。負傷した2人は病院で手当てを受け退院したという。