シーク教徒襲撃が1週間で2件、憎悪犯罪か 米カリフォルニア州
(CNN) 米カリフォルニア州中部で、シーク教徒の男性が激しい暴行を受ける事件が1週間のうちに2件起きたことが9日までに分かった。シーク教徒のコミュニティーは、憎悪犯罪の可能性があるとして懸念を募らせている。
警察も憎悪犯罪の可能性を指摘。8日には、同州マンテカで起きた事件に関連して10代の少年2人が逮捕された。防犯カメラには、襲撃犯2人がサヒーブ・シング・ナットさん(71)に暴行を加えた上、つばを吐きつけて立ち去る様子が映っている。
現場に近いマンテカの公園では7日夜、支援者やコミュニティーの指導者ら数百人が集まり、一連の襲撃に関する懸念を表明した。
発言した1人は「個人に対する攻撃ではなく、コミュニティー全体に対する攻撃だ」と強調。散歩中に暴行を受けた後のナットさんを見つけたという男性は、「憤りを感じる。若者が理由もなく高齢者を殴るとは常軌を逸している」と話した。
マンテカの南約40キロにあるスタニスラウス郡でも先月31日、シーク教徒の男性が政治に関するポスターを設置していたところを襲われる事件が発生した。
男性はCNN提携局KCRAの取材に、襲撃犯2人が「自分の国に帰れ」と叫んでから殴り始めたと振り返り、「ターバンが命を救ってくれた」と話している。
地元の保安官事務所は、憎悪犯罪の可能性も視野に捜査していることを明らかにした。6日の時点でこの襲撃に関連した逮捕者は出てない。