トランプ米大統領の個人弁護士、モスクワ案件に関する偽証の罪認める
(CNN) 2016年の米大統領選挙を巡るロシア疑惑に関連して、トランプ大統領の個人弁護士だったマイケル・コーエン被告が29日、ニューヨークの連邦裁判所に出廷し、昨年の米議会で偽証した罪を認めた。
コーエン被告は以前、モスクワにトランプタワーを建設するプロジェクト案件について、アイオワ州党員集会直前の2016年1月に終わったと説明していた。しかし29日の証言では、これはトランプ氏に対する責任感からついたうそだったと認め、「私がそうした発言を行ったのは、個人1の政治的メッセージと一致させるため、そして個人1に対する忠誠心からでした」と告白した。裁判書面によれば、「個人1」はトランプ大統領を指す。
関係者によると、コーエン被告はロバート・マラー特別検察官の捜査に協力して司法取引に応じ、70時間以上にわたって事情聴取を受けている。
これとは別に、今年8月には脱税や選挙資金法違反など8件についても罪を認めていた。こちらについては検察との司法取引は行っていない。
コーエン被告の今回の証言は、ロシアが干渉したとされる大統領選挙のさなかに、トランプ大統領がロシアと取引していたことをうかがわせるもので、潜在的に重要な意味を持つ可能性がある。
トランプ大統領は29日、コーエン被告について「とても弱い人間だ」「狙いは刑を軽くすることにある」と非難した。