米アラスカ州でM7.0の地震、道路損傷 一時津波警報も
(CNN) 米アラスカ州で現地時間11月30日午前8時30分ごろ、アンカレジ付近を震源とするマグニチュード(M)7.0の地震があり、当局によると、建物や道路が損傷した。住民が急いで避難したほか、一時的に津波警報が出る事態ともなった。
米地質調査所(USGS)によると、震源はアンカレジの北約13キロで、震源の深さは約40.9キロ。津波警報は後に解除された。
アンカレジのイーサン・バーコウィッツ市長は、「発生時に非常に大きな音がした」「明らかにいつもより大規模だった。地震が多い地域だが、今回のものは大きかった」と述べた。
アンカレジ空港付近では道路が大きく損壊し、車が立ち往生/Nathaniel Wilder/Reuters
ソーシャルメディアやニュース番組の動画には、生徒が机の下に避難してテキストメッセージを送信したり、道路が崩落したりするなど、混乱した状況が映っている。スーパーでは陳列棚から商品が落ち、病院では職員が一斉に避難。裁判所では、横揺れの中で弁護士が机の下に隠れた。
CNN提携局のKTUUでも、放送が途切れる事態となった。ニュース番組のディレクターはCNNの記者に、棚から相次ぎ備品が落下したと明かした。
アラスカ州パーマー在住のクリスティン・ドセットさんはCNNの取材に、「本当に怖かった」と語った。この地域は地震が多いが、37年の人生で最も激しい揺れだったという。
ビル・ウォーカー州知事はフェイスブックで、災害宣言を出したことを明らかにした。これまでのところ死傷者の報告はない。
主要20カ国・地域(G20)首脳会議出席のためアルゼンチンを訪問中のトランプ大統領はツイッターで、住民に専門家の指示に従うように求め、連邦政府は出費を惜しまないとの書き込みをした。
USGSは数十回にわたる余震を観測。最大のものはM5.7で、アンカレッジ市内が震源だった。地震学者は、今後数日から数週間の間にさらなる余震があると予想している。