民家で薬物の集団乱用 1人死亡、12人入院 米カリフォルニア州
(CNN) 米カリフォルニア州チコの民家で薬物の集団乱用事件があり、警察によると1人が死亡、12人が入院した。
CNN系列局KHSL-TVによれば、当局に薬物乱用の通報があったのは12日午前9時12分ごろ。警察は、鎮痛薬のフェンタニルが主な原因だったと見ている。米政府機関が最近まとめた報告書によると、薬物乱用事件ではフェンタニルが使われるケースが最も多い。
チコ消防局によると、現場では6人に対して同時に蘇生措置が行われた。警察も、患者の蘇生措置を行い、オピオイド過剰摂取の治療薬として使われるナロキソンを投与したことを確認している。ナロキソンはオピオイドの作用を減弱させる目的で救急隊が使用している。
警察によると、フェンタニルなどの薬物の過剰摂取によって、現場で1人の死亡が確認された。フェンタニル以外の薬物についてはまだ特定されていない。
KHSL-TVは、現場に駆け付けた警察官2人も、フェンタニルのような薬物の影響で気分が悪くなって病院に運ばれたと伝えている。2人とも手当てを受けて帰宅したという。
現場の民家は危険物貯蔵場所として扱われ、捜査が続けられている。
同地では昨年から救急隊がナロキソンを携帯するようになっていた。今回も、もしナロキソンを携帯していなければ、事態はさらに悪化していただろうと警察は話している。
チコでナロキソンによって人命が救われた事件は今回が初めてではないという。