米中央軍司令官、シリア撤退の事前相談「なかった」
ワシントン(CNN) 中東などを管轄する米中央軍のボーテル司令官は5日、上院軍事委員会の公聴会に出席し、トランプ米大統領が発表したシリアからの駐留米軍の撤退について、事前の相談はなかったと述べた。
トランプ大統領は過激派組織「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」を打倒したとの認識を示している。しかし、ボーテル司令官は、ISISとの戦いは「まだ終わっていない」と指摘し、米軍撤退後にISISが再び結集する可能性があると警告した。
トランプ大統領は昨年12月、ツイッターで、「我々はシリアでISISを打倒した。私の任期中に、そこに駐留する唯一の理由だった」と指摘。その後、米軍全体がすぐに戻ってくるなどとも述べていた。
こうした動きには反発も出て、その後のジェームズ・マティス国防長官や、ISISと戦う有志連合の調整役を務めてきたブレット・マクガーク大統領特使の辞任につながった。
ボーテル司令官によれば、ISISは現在シリアで約51平方キロメートルを実効支配しており、戦闘員も1000~1500人いるという。