トランプ選対元トップへの判決、民主党議員が非難
(CNN) 2016年の米大統領選挙でトランプ陣営の選対本部長だったポール・マナフォート被告に対し、裁判所が7日、禁錮3年11カ月の実刑判決を言い渡したことについて、民主党の議員から非難の声が上がっている。同被告が有罪となった金融や法律にかかわる数多くの犯罪を考慮すれば、あまりにも量刑が軽いというのがその理由だ。
マナフォート被告は昨年夏、大統領選に携わる以前に関わった銀行や政府に対する詐欺行為やウクライナのコンサルティング会社での収入をめぐる脱税で有罪判決を受けていた。検察はマナフォート被告に対し、最長で25年の禁錮刑を求刑していた。
民主党のリチャード・ブルメンソール上院議員はCNNのインタビューに答え、マナフォート被告を捜査したマラー特別検察官率いるチームに言及。「検察側がより長い刑期を求めたのは当然のことだ。明らかに、判事は以前からある種の敵意をマラー特別検察官に示していた」と指摘した。
そのうえで、「私の見るところ、今回の判決は正当とはいえない。マナフォート被告は極めて重大な犯罪を犯し、法律を全くないがしろにしている」と強調した。一方で、別の判事から来週言い渡される違法なロビー活動や資金洗浄に関する罪の判決については、より重いものになる可能性があるとの見方を示した。
史上最年少の女性下院議員となった民主党の新人、アレクサンドリア・オカシオコルテス氏も、ツイッターで今回の判決を糾弾。被告の経済力の高低に基づいて量刑に不公平が生じる典型例だとして「現在の我が国における崩壊した制度の中では、『正義』が金で買われている」と訴えた。
マナフォート被告は判事に対して量刑で温情を示すように懇願していた。判事はマラー氏の検察チームが求めた量刑は重すぎると述べ、犯罪以外ではとがを受けるような人生を送っていないとも指摘した。