歩けない2歳児に専用電動車いす、高校のロボット部がプレゼント 米
「教育では一般に(生徒たちに)将来使うツールを与え、それで何かするよう教えている」とエルベバクさん。今回は「学生たちが『自分たちには配線やコーディング、プログラミングのスキルがある。技術的な課題にアプローチできるんだ』と意識する最良の機会になった」という。
主な配線を手掛けたのはファーミントン高校の1年生、アレックス・トリークル君だ。
「プロジェクト参加を決めたのは誰かを助けたかったから。最後には本当に良い気分になった」とトリークル君。シリアン君に最初に乗ってもらった時には「喜んだ顔を見られて最高にうれしかった」
ロボット部の生徒たちは昨年12月に車をプレゼント。車は大成功だった。
両親は通常、シリアン君の体を抱えて移動するか、ベビーカーに乗せているが、今では自分で移動できる範囲が広がった。
父親のタイラー・ジャクソンさんは「息子は意識的に停車してみては、ドアノブや電気のスイッチなど何でも眺めています。前はじっくり見ている時間がありませんでした」と語る。母親のクリッシー・ジャクソンさんも「車が彼の発見や好奇心を後押ししてくれました。車を持つことで、自分で選択する力を持てました」と言い添えた。
将来学校に通うには電動車いすが必要だ。保険で電動車いすを購入する資格が得られるまで、この車が練習台になる――。両親はそう話している。