2頭の保護犬、猫29匹を噛み殺す 米アラバマ州の保護施設
(CNN) 米アラバマ州南東部にある動物保護施設で、2頭の犬が一晩のうちに猫29匹を噛み殺す事件があった。
CNN系列局WTVYによると、事件は同州南東部ドーサンの保護施設で発生。2頭のピットブルテリアが飼育舎から脱走し、猫飼育舎のフェンスに体当たりして金網を破った。
25日に出勤してきた職員は、猫29匹が死んでいるのを発見して言葉を失った。
ドーサンのマーク・サリバ市長はCNNの取材に対し、今回の事件については直ちに調査すると述べ、市の審議会は新しい保護施設の必要性を指摘していたと説明。「不幸なことだが、悲しい出来事が前進を加速させることもある」「今回がまさにそうなるだろう」と語った。
2頭のピットブルテリアは24日、飼い主がいない状態で歩き回っているところを保護されたばかりだった。今後どうなるかについてはまだ決まっていない。
サリバ市長は「今回の出来事に全員が衝撃を受けている」「当施設では動物たちの安全を最優先としている」と強調した。
保護施設の職員にはカウンセリングを受けてもらう予定だという。
動物愛護団体のASPCAによると、ピットブルテリアにはさまざまな犬種があり、闘犬として繁殖されることも多いものの、性格には環境が大きく影響するという。
ASPCAは、「犬の性格はある程度遺伝子に左右される部分もあるが、遺伝子が孤立して存在するわけではない」「個々の犬の性格については、飼育されていた状況や社会とどうかかわってきたかが行動の発達において大きな役割を果たす」と説明している。