亡母の冷凍庫からえい児の遺体、数十年前に出産か 米
(CNN) 高齢で亡くなった母の冷凍庫から、生まれたばかりの赤ちゃんの遺体が出てきた――。米ミズーリ州セントルイスの警察に28日早朝、男性から通報があった。遺体の入った箱は数十年前から庫内に置かれていたという。
セントルイス警察は解剖の結果を待って、不審死事件として調べる構えを示し、市民からの情報提供を呼び掛けている。
調べによると、アダム・スミスさん(37)の母は今月21日に亡くなった。アパート暮らしの母が1月に肺がんの診断を受けてから、スミスさんが介護のために同居していた。
母の冷凍庫には、スミスさんが物心ついた時からずっと白い段ボール箱が入っていた。ブーツを入れる箱ほどの大きさで、ごみ袋に包んであった。
スミスさんは幼い頃、中を見てみたくなり、椅子の上に背伸びして袋を破ろうとした覚えがある。だがそれ以外に手を触れたことはなかった。
母は市内で3回の引っ越しを経験し、25年前からこのアパートに住んでいた。そのたびに冷凍庫も一緒に運ばれた。
スミスさんは28日、ふと思い立って中を調べることにした。包丁で袋を切り、箱を開けてみると、ピンクのおくるみが出てきた。包まれていたのは、生まれたてのような赤ちゃんだった。肌はきれいなままで、血の跡もなかった。スミスさんはすぐに通報し、数分後に警察がやってきた。
記憶をたどると、スミスさんが7~8歳だったある日、母は「初めて産んだジェニファーという子が生きていれば、きょうで21歳」と話していた。その子がこの赤ちゃんだとすれば、約50年前から冷凍庫に入っていたことになる。
スミスさんの頭の中では今、多くの疑問や仮説が浮かんでは消えている状態だという。