米宇宙軍、正式に発足 トランプ大統領が発表
ワシントン(CNN) トランプ米大統領は29日、米宇宙軍(スペースコマンド)の正式な発足を発表した。中央軍や特殊作戦軍と並ぶ11番目の統合軍となる。
トランプ氏はホワイトハウスでの発足式典で「米国に危害を加えようと望む者、宇宙空間という究極の高地で我々に挑戦しようとする者にとって、今後は全く異なる戦いになるだろう」と述べた。
最初はわずか287人の要員で構成される予定で、最終的な拠点は未定。任務は主に米戦略軍から移管される。
米国は近年、軍事作戦や営利事業に不可欠な衛星への脅威に関して警戒を強めている。
宇宙軍司令官に就任するレイモンド空軍大将は29日、国防総省で記者団に「我々にはもう宇宙での優位性を当然視する余裕はない」と指摘した。
脅威の具体的な内容としては、全地球測位システム(GPS)衛星への電波妨害、指向性エネルギーによる脅威、地上発射式の衛星破壊ミサイルを挙げた。こうしたミサイルは中国が2007年に実験を行っている。
トランプ氏はこの日、6番目の軍種として宇宙軍(スペースフォース)を創設する考えにも言及した。米政権は宇宙軍を空軍省の下に置きたい意向で、海兵隊が海軍省の管轄下にあるのと同様の組織編成となる。