海岸に打ち上げられたクジラ死ぬ、海へ押し戻せず 米メリーランド州
(CNN) 米メリーランド州オーシャンシティの海岸に15日早朝、体長約4.5メートルのマッコウクジラが打ち上げられた。集まった人たちが体を押して海へ戻そうとしたが、助けることはできなかった。
同州天然資源局によると、クジラは打ち上げられた時にはまだ生きていた。現地に専門家を派遣して調査した同州ボルティモアの国立水族館によれば、クジラは極端にやせ細った状態だった。
米海洋大気局(NOAA)によると、マッコウクジラは主に深海に生息するクジラの仲間で、法律で1970年以来、絶滅危惧種に指定されている。
海岸に打ち上げられるクジラは具合が悪かったりけがをしている場合が多い。今回見つかったクジラは半分水につかった状態で、集まった人たちが海へ押し戻そうとした。
午前7時ごろから海岸にいたというバーブ・カー・モランさんはCNNの取材に対し、「この美しい生き物が私たちの目の前で死ぬ姿を見るのはとても悲しかった。無力感に襲われた」と話している。
同市のビーチパトロールによると、同日朝の波の高さは0.6~1.2メートル。普段と変わったことはなかったという。
州によれば、死骸はこの日のうちに撤去され、16日に解剖して死因を調べる。