アフリカ系米国人の75%、奴隷制度に対する補償を支持 米世論調査
(CNN) 米国でかつて黒人が奴隷として働かされていた負の遺産をめぐり、アフリカ系米国人のほぼ75%が奴隷の子孫に対する補償を支持していることが、米AP通信とシカゴ大学の世論調査で分かった。
一方、そうした補償を支持するとした白人は15%にとどまり、全体では補償を支持する回答者は約29%だった。
調査は黒人と白人、ヒスパニック系米国人を対象として9月に実施した。奴隷の子孫への補償問題は米民主党の大統領候補者選びで論点として浮上しているが、平均的な米国人の間のコンセンサスはほとんど存在しない。
調査では、奴隷の歴史が現代の黒人に及ぼしている影響について、「多大な影響」があるとの認識を示した回答者は白人で過半数の54%、黒人では83%に上った。
政府が奴隷制度について公式に謝罪すべきという回答は、全体の46%だった。
年齢別にみると、補償を支持する回答者は60歳以上では16%だったのに対し、18~29歳の層では45%に上っている。
米国では下院司法委員会の小委員会が6月に補償問題に関する公聴会を開くなど、この問題に関する関心が高まりつつある。