ウォーレン上院議員、民主党指名争いから撤退 米大統領選
(CNN) 米大統領選の民主党候補指名を目指していたウォーレン上院議員は5日、指名レースからの撤退を表明した。ウォーレン氏は序盤州で苦戦が続き、各地の予備選などが集中した3日の「スーパーチューズデー」でも不本意な結果に終わっていた。
ウォ-レン氏はこの日午前、スタッフとの電話で撤退の決断を発表。その後マサチューセッツ州ケンブリッジの自宅前で記者会見を開き、「大統領を目指す選挙戦を中断すると今朝発表した」と明らかにした。
ウォーレン氏はそのうえで「この戦いに加わってくれた人、新しい考えを試してくれた人、米大統領のあるべき姿について少しでも考え方を変えてくれた人、皆さん一人一人に対する深い感謝の念を込めてこれを発表する」とした。
さらに、民主党指名争いからは撤退するが「不遇の状況にある全米の勤勉な人々のために戦うことは決してやめない」と誓った。
他の候補への支持については、5日中に表明する予定はないと述べ、「もう少し時間をかけて考えたい」としている。
ウォ-レン氏は初戦となったアイオワ党員集会で3位に終わり、指名獲得への道が狭まった。続くニューハンプシャー、ネバダ両州の戦いでは4位、サウスカロライナ州では大差の5位にとどまっていた。
ウォ-レン氏の撤退により、民主党指名争いの有力候補はバイデン前副大統領とサンダース上院議員の2人に絞り込まれる。
ウォ-レン氏は昨年春から夏にかけて本格的に選挙戦を開始。腐敗撲滅のための法整備や温暖化対策に巨額投資する「グリーン・ニューディール」などを打ち出した。
秋には序盤戦の舞台となる多くの州の支持率でリードし、リベラルな有権者を取り込んだかに見えたが、「国民皆保険」をめぐる立場が批判を浴びるなどして失速した。