サンダース氏が撤退表明、米民主党はバイデン氏の指名確実に 米大統領選
(CNN) 米民主党のバーニー・サンダース上院議員は8日、11月の米大統領選に向けた同党の候補者指名争いから撤退すると表明した。これで民主党の大統領候補はジョー・バイデン前副大統領の指名が確実になった。
サンダース氏はまず陣営スタッフに意向を伝えた後、ライブ中継を通じて撤退を表明。「もっといいニュースを伝えたかったのだが、あなた方も知っての通り、300人ほどの代議員がバイデン副大統領を支持しているのが現実だ。勝利への道は実質的に断たれた」と認めた。
その上で、「我々は信条的な戦いに勝利し、米全土で多くの若者と働く人たちの支持を獲得している。だが民主党の指名獲得に向けた争いは成功しないとの結論に至った。従って本日、私の選挙運動の中止を発表する」とした。
サンダース氏は2月に党員集会や予備選が行われた最初の3州で勝利を収めたが、同月下旬のサウスカロライナ州予備選以降、バイデン氏に中道派の票が集中するようになっていた。新型コロナウイルスの流行拡大を受けて両氏とも対人の選挙運動は中止し、予備選や党員集会を延期する州が相次いでいる。
関係者によると、サンダース氏は8日午前、バイデン氏に撤退の意向を伝えた。
バイデン氏はサンダース氏の撤退表明を受けて声明を発表し、サンダース氏を「より公平で公正なアメリカのための力強い声」と評価。同氏の支持者に向けて「私も同じ約束をする。あなた方の声を聴き、この国のために緊急にすべきことは何なのかを理解する」と強調して、自らの支持に回るよう訴えた。