米テキサス州、いち早い経済再開を模索 検査に遅れも

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米テキサス州のアボット知事。5月上旬をめどに経済活動の一部再開を目指すという/Tom Fox/Pool/Getty Images

米テキサス州のアボット知事。5月上旬をめどに経済活動の一部再開を目指すという/Tom Fox/Pool/Getty Images

(CNN) 米テキサス州のアボット知事は17日、5月上旬をめどに一部の民間企業の再開を目指す方針を表明した。方針策定に当たっては、事業再開を強く希望する経済界と、早まった再開は犠牲者を出しかねないと警告する医療専門家やエコノミストとの間で慎重なバランスを取る必要に迫られた。

最終的に、アボット氏は穏健なアプローチを採用。完全再開に踏み切るのではなく、医療や経済の専門家の助言を参考にしつつ、緩やかな経済再開に向けて段階的な措置を取る考えを表明した。

企業活動の再開に向けた計画を発表するのは今月27日となる。アボット氏は、計画の内容は「データと医師」が決めると強調している。

それでも、アボット氏は大規模州の知事の中でいち早く、自宅待機命令の解除に向けた具体的な日程を発表する形となった。

アボット氏は17日の記者会見で、「テキサスの再開は段階的に行う必要がある」「全企業を5月1日に一斉再開できるわけではないことは明白だ」と強調。民間企業の活動再開を早まれば、さらなる感染拡大を招き、前進よりも後退につながる可能性があると指摘した。

テキサス州は企業寄りの姿勢で知られ、一部ではアボット氏がもっと積極的な再開に踏み切るのではないかとの予測もあった。テキサス州の経済規模は1兆8000億ドルとカリフォルニア州に次いで米国2位だが、原油価格の下落にパンデミック(世界的な大流行)が重なり特に打撃が大きい。

アボット氏が自宅待機命令を出したのはわずか2週間前。テキサス州は依然、新型コロナウイルスの検査数で他の大規模州に大きく水をあけられている。地元保健当局によると、人口2900万人の同州において、検査の実施回数は17日時点で16万9536回にとどまる。感染者は1万7371人、死者は428人に上っている。

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